ライセンスビジネスとは

ライセンスビジネスとは

広がる権利という名のビジネススタイル

『こちらの商品は著作権に基づいているため、当該許諾のない営利目的の使用は一切認めることはできません』、こういった謳い文句のような注意事項を何度となく向かい合っている人、もしくは自分に縁遠い世界の事のように、傍観者として眺めているだけの人でも、昨今の現代社会において頻繁に聞こえてくるフレーズだ。筆者もこの言葉に注意しながら自分の趣味を謳歌しつつ、そして被害の出ない程度に弁えつつ楽しんでいる。ただ如何せん、この言葉をまるで空を切るようにすり抜けてしまっている人々もいる、非常に拡大されたカテゴリとして当てはめたら某国の海賊版騒動が一番記憶に刻まれている確率が非常に高いのではないだろ。敢えて国名は挙げないでおくが、その国にはワンダーランドに生息しているネズミだったり、猫とかいっているけど狸とよく勘違いされてしまい、中の声の人が変わったことでファン離れが激しくて視聴率不足でもしかしたら打ち切りも現実的になるのではと巷で囁かれている物語のキャラクターといった、そういったもはや著作権という波に当てられる事無く、オリジナリティ溢れる作品と堂々と言い切ってしまっている。海を跨いでいるため、著作権が存在している国の常識は適用しないにしても、あからさまな模倣には脱帽を通り越して賛美を送っていいかもしれない。アレだけはっきりとした侵害も度を通り越してしまうと、その姿勢に対して圧倒されてしまう。

ただそれは他国という枠組みだからこそまだ可能、というわけでもないが出来ることだ。最近ではそういった海賊版などに対する規制取り組みについては世界規模で行われているので、以前よりからは荒波のように渦巻いていたわけではない。そんな中で実際自国に著作権が存在しているにも関わらず、もはや独創云々といった問題ではないレベルで真似事とは似ても似つかないクオリティを出して、まるで公認された商品と謳っているような商品が、この国にも市場に出回っている。

それについて最近の企業が当然の如く、黙っているほど優しい存在ではない。うつろ最近ではそんな権利を侵害して明らかに自分達の懐を潤すために稼いでいる不届き者達に対して、強力な圧力をかけるなどしてブロックしている。中には実際に司法へ案件を持ち込まれて裁判所での闘争を繰り広げることになってしまった、というケースさえ存在していた。紛いなりにも権利というモノで縛られて、そしてそのライセンスというものを取得しているからこそ、企業オリジナルの商品を発売する事が可能であり、そしてその売上によって企業そのものを維持するための利益を獲得するために用いられているので、侵害者へと向けられる非難の目は非常に厳しいものだ。

不意に今こうした実情を少し遠目から分析してみると分かるとおり、この世界にはどこもかしこも『権利』という見えない力で関係性が築き上げられているのが分かる。そしてその権利を元に巨大なビジネスプランを形成して、莫大な富をもたらそうと企業は生き残りをかけて日々戦いを繰り広げている。そうした特定の商品における創造した人間以外にも、企業が商品開発に使用できるようにと進んでいるビジネススタイルの事を『ライセンスビジネス』と呼ばれている。

一般的なライセンスビジネスというよう語の意味

ライセンスビジネスという言葉を聞いて何となく出しか想像することが出来ないという人もいるかもしれないのでまずは説明からしていこう。まずは一般的な概要についてだ。

ライセンスビジネスとは、法的に保護されている商品を企業間において合意の元で、様々な商品展開を行うために用いられているビジネススタイル

一言で表現するとこのようになる。この権利はとても重要なものだ、仮にこのライセンスと存在そのものを破棄したとしよう。その瞬間、あっという間に世界には本物と贋作の区別も付かないほどに、模倣と侵害、そして利益搾取といった経済社会の秩序が崩壊する瞬間を目の当たりにする。そのようなことになったら、当然本来権利を持っているはずの企業に収益されるはずだった利益も入らず、近い将来には会社としての生命が破壊されてしまうことも容易に起こりうる。そうならないように、まずは商品に国としての法律的な庇護を与えて開発した人間の利益を守り、そしてその後著作権保持者と企業間で商談が行われて双方に利益が出るように取り組まれている。もちろんだが、契約という名のプロセスが含まれているので利権がらみといって良い。そうした契約をスムーズに行うこともライセンスビジネスにおける重要事項だが、当然ただで借りられるほど甘いモノではない。ある一定期間において商品を扱う権利を賃貸することが出来るようにするプロセスの事を『ライセンシング』と呼ばれている。

このライセンシングというプロセスによって権利を取得している人間と、そしてその権利を一時的に賃貸することで様々な商品展開を行うことが出来るようにする、結果商品として販売された売上に対しての見返りを権利者に一定額支払うという図式が成立することになる。いたってシンプルなものとなっているが、中身を見ると実はかなりシビアな現実が待っていることもある。

この問題は現在でも継続している

ライセンスビジネスというもので頻繁に用いられている商品に多いのが、娯楽分野における作品群だ。その中でも特に商品化することで莫大な利益を生み出すことが出来ることも可能となっているので、なんとしてもそのライセンシングを獲得して自社の売上としたい、そう考えている企業は多いだろう。ただそうした中で作品を生み出した原作者と、権利を賃貸している企業とでは利益に釣り合わない報酬で片付けられてしまうことがある。大きな波紋を呼んだのは二作の映画が大ヒットしたことで一気に知名度を上げたテルマエ・ロマエの作者『ヤマザキマリ』さんと、『海猿』・『ブラックジャックによろしく』などといった人気作を多く抱えている『佐藤秀峰』さんの例だ。

2人共にトラブルの内容こそ異なっているが、どちらとも権利とした問題を定義したことで、企業の一方的な行動について業を煮やしている。特に後者の佐藤さんにおいてはもはや大ヒットシリーズとして語られている超人気作の海猿を、今後一切の映画展開はありえないとまで断言し、契約をしていた企業とも断絶するといった思い切りのある行動力を披露した。それだけ権利を取得している側としては、もはや我慢の限界だったということだ、結果的にその企業においてとてつもない損失を招いたことで社内では相当焦った人も多かっただろう。

ヤマザキマリさんの場合、映画が何十億という収益を達成したにも関わらず、原作者として支払われる著作権料として『100万円』しか支払われなかったという事実をメディアを通じて公表した際、ネット上では批判が相次いだ。結果的にこうした問題もやはり権利的な問題、つまりは損得勘定でトラブルになる事が大半となっている。難しい問題だが、契約という枷が縛り付けられていることを鑑みたら、やりすぎたと見なすことも出来る。ただこうした企業との関係では、何を差し置いても金銭問題で揉めることになるのは日常茶飯事のこと、これは昨今の娯楽業界における権利問題で頻繁に起こっている。解決の糸口はいまだに見出されていないため、これからも権利取得者と企業との溝は深まるばかりだ。

ライセンシングの基本形態

ライセンシングというものによってある商品の権利を借り受けることが出来るようになり、様々な商品を展開することが出来るようになる。そこまで良いとしよう、そしてこのライセンシングと呼ばれるビジネス体には最低でも2つビジネスを行う体制が整のえられている。この2つの体制とは主に権利を貸し出しする『ライセンサー』と、そして権利を賃貸する『ライセンシー』という2つに分けることが出来る。この2つの関係が成り立っているからこそ、ある一定の商品に対して様々なコラボレートしたアイデア作品が市場へと流れ、中には大ヒットを繰り出すこともある。

この時、ライセンサーにおいてはライセンシーに対してとある商品を使用する事を許諾するかわりに、その対価として経済的な報酬を得ることで同意する。これがいわゆる『ロイヤリティ』と呼ばれるモノで、これは商品の売上によって生じた利益に対して支払われるものであり、権利を貸し出しているライセンサーに対してライセンシーは最低限の保証金を定めた上でないと、使用することも許されないという。そしてこのロイヤリティについて、ライセンシーはどのような結果になったとしても必ず支払わなければならないというのも特徴だ。利益を上げるだけの働きを示すことが出来なかったにしても、最初にこのロイヤリティを支払っていなければならない事が原則義務となっているので、意地でも成功して欲しいと思っている企業も多いだろう。

ここで先に挙げた原作者と企業とのトラブルについての話を振り返ってみると分かるだろう、その中でもヤマザキさんはこうしたロイヤリティという使用量について不当な扱いを受けたことになる。ただこの場合出版社が権利を取得して、それを元に契約したこともあるため少し色合いが異なっている。一方の佐藤さんについては、契約にはない作品を商業目的で販売したり、また私生活を乱されるなどの横暴さを見せた企業とは今後としてもビジネスを行なうのは不可能だと判断するまでに至った。後者の例は中々ないが、だからこそ一番性質としてみた場合に洒落にならないのも理解出来る。いくら理顕上の取引関係にあったとしても、必要最低限のことをするのはマナー違反であり、また権利者に無断で商品を勝手に販売するのもご法度だ。そのことを考えれば、これまでの無礼な行動に対しての断絶は自業自得と見て問題ないだろう。

ライセンシングによって守られているブランド価値

このライセンシングというスタイルは元々商品内部に根付いているブランド価値、それを保護することによってブランドとしての意識を高め、さらにブランドのイメージを強化することが出来るようになったという事実に貢献した。既に一種のマーケティングとしても見なされている中で、ブランド力を高めるためにライセンシングを利用する権利獲得者は増えている。だからこそ安心して商品を購入する事が出来る、そんな安心感から購入する人の数が増えることで人気も獲得し、さらに売上に見合った収益を挙げることも可能となっている。

こうしたライセンシングという考えは日本だけでなく、アメリカでも徐々に浸透してきており、ブランドの価値がようやく認識されるようになってきた。それまでにはなかった考え方だったが、やはり権利的な問題で泣き寝入りする人が多くなったのかもしれない。

こうした中でライセンサーにおいても商品をライセンス化することに意味を見出している、商品のブランドを拡張させると共に新商品の開発や製造、そしてブランドのイメージなどを向上させることで消費者の信頼を勝ち得ることが出来る。また同業の競争企業に対してはこうした活動が抑止力となり、業界に参画しようとしている新規事業に対しても牽制を仕掛けることが出来る。そんな中でもライセンサーとしては権利を取得している、それはつまり権利を取得している間は法的保護を受けているため、もしも企業のブランドを侵害しようものならそれに対して反撃を加えることが出来るのだ。

かつては何を開発したとしてもすぐに模倣品が出回ってしまい、実質的な開発者の存在が誰か分からないような混沌とした古代期もあった。その後開発者の人権と利益を保護するために著作権というものが誕生し、ようやく商品価値を保護する活動の礎が形成される。そうした歴史的経緯によってこうしたライセンスビジネスへとその波及を広げている。